現地時間で、6月３０日（水）サンフランシスコ(San Francisco)から、空路でアリゾナ州の州都フェニックス(Phoenix)に向う。目指すは、世界遺産のグランドキャニオン(Grand Canyon National Park)である。フェニックスには、午後１時２１分に到着。フェニックス郊外のレストランで昼食をとる。

  ルート１７号線を北上したバスは、２時間後セドナ(Sedona)に着く。ここで休憩して、セドナの町を散策し、周辺の景色を楽しむ。セドナは、グランドキャニオン(Grand Canyon)やモニュメントバレー(Monument Valley)に似ているが、その規模はそれほど大きくはない。町は、赤い岩層からなる残丘(butte)に囲まれ、川沿いには、緑の樹木が繁茂していて、独特の雰囲気をもっている。この地には、精神的な力(Spiritual power)があって、癒しの効果があるといわれている。

  セドナから、日本の山の風景に良く似た峠を越えて、フラグスタッフ(Fragstaff)に入る。

  そこからアリゾナ最高峰ハンフレイ(Humphrey)の姿を右にみて、さらに北を目指すとグランドキャニオンのサウスリム(South rim)に到着する。グランドキャニオンに入る前にゲートがあり、入園料を払う。今日の宿泊はグランドキャニオン・プラザ・リゾート(Grand Canyon Plaza Resort)である。

  グランドキャニオンは、数億年におよぶコロラド川(Colorado River)の浸食と地層の隆起作用によって作り出された全長４６０ｋｍ、深さ約１６００ｍの途方ないスケールの大渓谷である。この渓谷は、光線の具合でいろいろな表情を見せる。渓谷が美しくなるのは、朝日と夕日のとき、日の光が斜めから射し、渓谷に深い影をつけ、刻々と変わる渓谷の色の変化は、誰もが息を呑む美しさである。

  わたしたちは、ここに２連泊し、近くのビューポイント(View Point)から、２日目午前と夕日、３日目の朝日と午前の計４回の景観を鑑賞した。朝日と夕方では、岩肌につく影のつき方が異なるので、まるで違った景色を見ているようである。

  渓谷の最上部のリム(Rim)には、いくつものビューポイントがあり、整備されたトレイルで結ばれている。プラザからバスでヤバパイポイント(Yavapai Point)まで行き、そこでの景観を楽しんだ後、東のマーサーポイント(Mather Point)まで歩く。わずかな距離だが、峡谷を見渡しながら、刻々と変わる景色の変化を見るのは楽しい。

  グランドキャニオンからラスベガス(Las Vegas)に移動する最終日、ヤバパイポイントで朝日を鑑賞した後、もう一つのビュウポイントである西のブライトエンジェルポイント(Bright Angel Point)に移動する。東の丘の上に立派なホテルがあった。このホテルには大統領のような政府高官も宿泊することがあるということだ。

  また、この地点は峡谷の内部へ下るブライトエンジェルトレイル(Bright angel trail)のヘッド(Head)にあたる。リム上を散策しながら、渓谷をのぞきこむと、渓谷の側面や底（bottom）にトレイルのラインが見える。

  このあと、ラスベガスまで６時間のバスの旅が続く。（本文は、阪急交通社の「アメリカ西海岸周遊８日間」に参加したパーソナルな記録です。グランドキャニオン２日目には、午前の鑑賞のあと、往復８時間のモニュメントバレーの往復ツアーがありました。）（２０１０年６月３０日〜７月２日）